他院にて5年前に左下第二大臼歯部分にインプラント治療を受けておられます。(レントゲン画像右端)
実際の左下奥歯の状態です。
インプラント上部の歯が動くとのことで来院なさいました。
スクリューホール(ネジ穴)の封鎖セメントを除去しました。
ドライバーでネジを緩めてアバットメント(中継ぎパーツ)を取り外します。
ネジはすでに緩んでいました。
弊オフィスでは各メーカーのインプラントに対応できるよう各種ドライバーを用意しています。
歯肉貫通部分にはプラーク(細菌塊)が大量に付着しています。
アバットメントを取り外した状態です。
インプラントフィクスチャー(インプラント本体)の接続部分が見えています。
顕微鏡でアップにして確認します。
インプラントフィクスチャーが割れています。
これがネジが緩んで動いていた原因です。
割れている部分から細菌が浸入しますので、撤去して治癒後に新しいインプラントを埋入します。
撤去後に歯肉(歯ぐき)を縫合封鎖したいので、アバットメントを外した状態で一旦歯肉の封鎖を待ちます。
歯肉の封鎖後にインプラント撤去オペを行います。
表面麻酔及び注射による浸潤麻酔後に歯肉を剥離して割れたインプラントにアプローチします。
筒状のドリル(トレフィンドリル・トレファインドリル)でインプラント周囲を注水しながら切削します。
ヘーベルで動かします。
無事にインプラントを撤去出来ました。
テーパード・スクリューベント インプラントと考えられるインプラントを撤去しました。
全長約10㎜です。
撤去後の状態です。
井戸状に穴が開いていますので、その部分の治癒を助けるために
骨移植材とコラーゲンメンブレン(コラーゲン膜)を準備して骨増生処置を行います。
準備したコラーゲンメンブレンと骨移植材です。
インプラント窩に骨移植材を填入しました。
コラーゲンメンブレンでカバーして軟組織の浸入を防ぎます。(バリアメンブレン)
吸収性の縫合糸で縫合して本日の処置は終了です。
4~6ヶ月の治癒期間を置いて骨の治癒後に新たにインプラント治療を行います。
M・Kさん、よくぞご決断なさいました。
治癒後が楽しみです!
広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス