※外科処置の写真が含まれますのでご注意ください。
治療技術向上のために公開しています。
インプラント治療のためにはインプラントを植えるための骨が必要です。
抜歯後には歯を支えていた骨が不要になり骨は吸収する傾向にあります。
上顎では特に吸収が起こりやすく、そのままではインプラントを植えることが困難であるケースに遭遇します。
その際には骨増生処置であるサイナスリフト(上顎洞底挙上術)を行います。
サイナスリフトは特に骨の吸収の強い場合に用いる手法です。
右上顎骨のCT断面です。黒い部分は上顎洞で黒い部分は空気です。
上顎洞と接している上顎骨は特に吸収しやすくまさに卵の殻のようになっています。
このままですとインプラントを植立することが困難です。
そこで上顎洞の横からアプローチして骨に開窓し
上顎洞粘膜を剥離挙上してスペースを作ります。
顆粒状の骨移植材(このケースではハイドロキシアパタイト)を充填しました。
私は基本的にサイナスリフトの場合は同日にインプラントは埋入しません。
窓を開けた部分には自然に吸収されるコラーゲン膜で保護します。
(ミラー像)
縫合を終えました。
術後のレントゲン像です。
白く写っている部分がハイドロキシアパタイトです。
上顎洞粘膜を破らずに遂行できましたのでドーム状にまとまっています。
破れた場合は移植材が撒き散らされてしまうためオペを中止します。
この部分が6~8ヵ月後に骨もしくは骨様物質になりますので
その部分にインプラントを埋入します。
—————————————————————-
サイナスリフトはインプラント関連処置の中でも
難易度の高い処置のひとつですが、欠かすことの出来ない技術です。
私の母にもサイナスリフトを行っています。
O・Sさん、勇気が必要だったと思いますが、よくご決断なさいました。
大きな外科処置を任せていただけますのは歯科医師として光栄です。
もしよろしければ
人気ブログランキングに投票する をクリックお願いいたします。
広島 三好デンタルオフィス